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緊縛美とは何か?

緊縛美という時、大きく二種類に別けられる。
緊縛の技術に関するものと、いわゆる被虐美といわれるものである。

緊縛の技術に関するものの場合の緊縛美とは、すなわち緊縛の技術に関する評価である。
つまり、緊縛が上手いか、下手かというものであるから、その関心は縄のみにあるといってもよい。
表現するのは緊縛の技術であるから、緊縛の対象は人であろうとモノであろうと関係ない。
嫌な言い方をするなら、緊縛の対象となる人は誰でもよいのである。
そこにあるのは、縛り手の「自分の縛りは上手いだろう!」という自己主張である。

一方、いわゆる被虐美の場合には、緊縛の対象は必ず人である。
何故なら、その価値基準は、対象がいかに苦痛を感じているかにあるからである。
ただし、被虐美が成立する条件としては、醜悪が美に含まれるという「醜の美学」という考え方が必要になる。
「醜の美学」とは、19世紀末から20世紀初頭に生まれた考え方で、元々は「美」とは何かを考察する学問としての「美学」において、「美」と対極に位置する「醜」とは何かという考察において、「醜」もまた「美」の一種であるとした考え方である。
本来は学問としての「美学」のみに存在する考え方である。
故に、人間の美意識において「醜」とは、すなわち嫌悪の対象であって、そもそも人間には「醜」に対する欲求は存在しない。
では、何故に被虐美というものが存在するのか?
それは、相手を「醜」と位置づけることによって、「醜」の対極に位置する「美」、すなわち自分を「美」と位置づけるためである。

つまり、一般の人間にとって、被虐美とは嫌悪の対象である。
両者に共通するのは、同好者のみに美として認識されるという点である。

更に共通する点として、SMプレイが性風俗であるという前提による性的描写がある。
SMプレイとしての緊縛とは、強姦もしくは強制猥褻を目的として、相手が抵抗できないように拘束することである。
金銭や物品を奪う際に相手が抵抗できないように拘束したものを緊縛強盗というのと同じで、緊縛という場合には、拘束することが目的ではない。
そもそも、江戸時代以前には、拘束を目的とした捕縄術とは別で、主に刑罰としての殺傷を目的とした特殊な結び方を緊縛と呼んだのである。
つまり、江戸時代以前は刑罰を目的として、明治以降は犯罪を目的として、相手が抵抗できないようにすることを緊縛という。
故に、縄で縛るのが緊縛ではない。

緊縛美とは何か?
はっきり言ってしまえば、緊縛美というものは存在しない。
SMにおいて論じられる様々なSM論、SM観は、すべて性的虐待を正当化するためにのみ存在する。
緊縛美という言葉もまた、性的虐待、すなわち暴力を正当化するための口実にすぎない。
また、ごっこ遊びである性風俗におけるSMプレイにおいて、SM論やSM観を論じるのは無意味であるように、そこに美を論じることも空々しい話である。


ちなみに、江戸時代の縄師の場合、女性の美そのものを表現することが目的であり、結びとはそのための演出の一つ、縄はそのための小道具のひとつにすぎない。
また、性的欲求によるものではないから、性的描写もない。
ポルノとヌードの区別は過去に述べたが、同じように裸体を描いたとしても、性的な目的のものはポルノで、美そのものを表現しようとしたものをヌードという。
緊縛がSMプレイの一つである以上、そしてSMプレイが性風俗である以上、緊縛はどこまでいってもポルノで、ヌードにはならない。

現代でも、芸術か?猥褻か?という議論は絶えないが、猥褻が芸術と詐称することは、古代ギリシアの哲学をはじめ、数千年前から論じられていたことで、既に明瞭な答えがあるのに、それを知らずに議論しているというのは低次元な話である。

緊縛が、性的欲求のはけ口としての、すなわち性風俗としてのSMプレイのひとつとして行われている限り、それが芸術となることはなく、俗に言う猥褻図画の範疇からでることはない。

すなわち、緊縛は日本の伝統的な美ではない。

それが、女性の美そのものを表現しようとする縄師の縛りと混同されるのは甚だ迷惑な話である。
SM緊縛に「縄師」は存在しない。
それは、まさに猥褻が芸術を詐称するのと同じで、無知と未熟によるものと言わざるをえない。

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